葛藤
すごく美味しく焼けたパンは
まるで卵から孵ったヒナのように
はじめて目にした人物(作り手)に
純粋で強烈な「食べて光線」を放つときがある
そんな時
売るか売らないか 譲るか譲るないか
本気で葛藤してしまうのは
私だけでしょうか・・
その鬩ぎあいの末に販売される時
その光線は健在で
第三者にも伝わるのでしょうね
そんな時は群を抜いて売れていく
商売だけで考えれば
モノを売ってなんぼ なに言うとんじゃー
という声が聞こえてきそうですが
差し上げる相手がどんなに大切でも
そこに小さな葛藤がうまれるということは
ヒトとモノとヒトの
ピリリとして甘い三角形ができたということなので
これはこれで 素晴らしいと思う
ヒトだけの位置バランスだけで見ていたところに
モノもひとつのポジションとして入れてみるのも
おもしろいかも知れないです よね
プロの職人さんでも
日々65%の状態をキープできれば上等といわれるこの世界
いつも通り美味しいのが難しい
アタリマエを目指し みんな作っている
そうそう毎日起こることではないのですが
時々こういったことが起こると
生意気にも葛藤しています
私だけかも知れませんが・・
ひとりには ごめんと心で謝り 食べてしまった
ひとりには 小さな葛藤の末 ポケットから取り出した
昼下がりマチコより
関連記事