Gallivant bakery

まるで　教会みたい　と

ある人は　言った



言葉を　勝手につなげると

敬虔な教徒が　まじめに通うものではなく

こちらの　それは

どちらかと言うと

一日間違えて　きちゃったよ　と

言うような　陽気な方々が

土曜日に　集う様子を　見るのが

最近の　楽しみで



自分の店ながら　キッチンから

のぞくのが　味噌だったりする




土曜日の午前中　どこからもなく

集まって　また　それぞれ　別れていく

なんとも　心地よく　くすぐったい
　
風の寄り道のようなひととき



そして　それは

遠い南の島での　日曜を　思い出させる




かつて行った　南の島

着る服を　準備までしておきながら

海に入っていて　日曜の礼拝を

すっぽかしてしまう　おばあちゃんと

その孫　十数名



思い出したかのように　きちんと行く時もあり

日曜日の　礼拝にくっついていったそのあとの

ウム料理が　大好きだった

みんなで　囲む　暑い昼の

あたたかくて　素朴な　ごちそう





夏の終わりには

思い出風が　吹いてくる

夜な夜なつまんでしまった

ひとかけのチョコレートの海塩が

運んできた　９月の南風